お精霊さんの接待料理 [風景]
お盆の行事について京女と話していた。
盆とは文字どおり、本来は霊に対する供物を置く容器のこと。
釜蓋朔日(かまぶたついたち)といい、1日に地獄の釜の蓋が開いて
そこにいるお精霊さん(ご先祖様たち)が此岸に帰ってきやはる。
そうなんだ・・・われわれの先祖は地獄に行っているんだ。
ちょっと悲しい気もするな。
だからまず、1日〜7日ぐらいまでにお墓に行き、掃除をする。
もちろん仏壇もやけど。
7日〜10日にお精霊さんを迎えに行く。
京都市内は迎え火はしません。火事を怖がったんでしょうね。
先日の記事の六道珍皇寺か、西陣の千本ゑんま堂のどちらかに行って
お精霊さんを迎えに行く。
↑オショライトンボ
このことで京女と話していた。
京男「なんでお盆にお墓まいりをするんやろ?お墓の方は留守やろ」
京女「掃除だけしにいったハルのと違う」
京男「いや、お供えをして拝んだハル」
京女「そやねぇ」
京男「それと珍皇寺のシステムがようわからん」
京女「なにが?」
京男「珍皇寺にお精霊さんを迎えにいくんやろ。あの水塔婆がわからん。先祖の戒名と俗名を書いてもらうでしょ。迎え鐘を撞いてあの世からお精霊さんを呼ぶ訳や。そして水塔婆を線香で浄めて、高野槙で水回向をして置いて帰るのがわからんのよ。2セットつくってないでしょ。家で仏壇に飾る水塔婆は、珍皇寺のものをもって帰らないのがわからない」
京女「水塔婆は、おっさん(坊さんのこと)がもってきやはるのと違う?」
京男「あれって、お盆の時の臨時位牌というような位置づけなんだろうか。珍皇寺でもチャンと入霊作業をしていなかったように思う。ただ戒名を書いているだけだったし。本当はチャンとお精霊さんを水塔婆に入霊して法要しないと意味がないだろうな。16日にお盆が送り火で終わるけど、その時、お精霊さんを水塔婆から抜いて、送り火とともに帰ってもらう作業は誰がするんやろ。そこまで考えないと供養なんてできないかも。坊主も頼りないな。お布施をもらうならチャンと仕事をしないといけないね。お盆の時は忙しいから気の利いた法施もせえへんしね」
↑幽霊子育飴、昨今の育児放棄の事件の逆の話やね・・・
閑話休題
お精霊さんを13日から16日の朝まで家で接待する。
お料理も大体決まっているんです。
こんな感じ。精進が基本です。
京男様をお祀りする場合は、毎日カレー※でOKだけどね。
※希望としては、ビィヤントのヴェジタブルカレーか神戸シャミアナのキーマカレー。インデアンカレーでもいいけどピクルスをつけておいてください。最後はビィヤントのカツカレー(辛口)で送ってね。
↑松屋おはぎ
13日/おむかえだんご、お茶。昼は、こいものおちこといんげん豆のたいたん、ささげのおひたし(切りごま)、高野豆腐、奈良漬、ご飯
↑のっぺうどん
14日/朝、おはぎ(粒あん、きなこ)。昼は、おなすのおひたし(ごまあえ)ぜんまいとさつまいものたいたん、浅うりのお漬物、湯葉、ご飯。けんずい(間食、おやつ)は、ひやそうめん
↑のっぺうどん
15日/朝、白むしのおこわを蓮の葉につつんであげる。昼は、のっぺ、ふうさんと湯葉のたいたん、おかぼ(かぼちゃ)、奈良漬、ご飯。けんずいはスイカ。
16日/朝、アラメとお揚げさんのたいたん、ご飯、お茄子の漬物
↑おけそくさん
いま、これだけできる家はものすごく少ないだろうな。観光もええけど、こういう行事をチャンと引き継いでいかないと途切れてしまうだろうな。
なんかのっぺが食べとうなってきた。
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京男さん、お元気さん^^
お盆ってホンマにあの盆の事だったのですね!?
ホンマ無知な事!!! (^_^;)
そうですね、こんな行事は残して行きたいですね。
私も今日からguranさん家で夏休み&嫁業してまいりま~す♪
京男さんは毎日カレーでもいいのですね^^
普段と、あまり変わらないかもしれませんが、ゆっくりとお盆は自宅で、お精霊さんのご接待して下さいませ^^
by mayu (2010-08-14 06:04)
>mayuさん、おはようございます。
お盆の行事ってもうひとつよくわからないんですよ。
親に聞いてもわからないし。考えたらことがなかったんですよ。
この機会にしっかり考えておかないと。
今日は、guranさんの御実家なんですね。義父義母さんたちも喜ばれるでしょうね。mayuさんのお料理。ご先祖さんもかな。
by 京男 (2010-08-14 06:12)
おはようございます。
やはり、京都は本格的ですね。
これだけのお盆の行事をちゃんと残してます。
このまま引き継いで行って欲しいです。
by BPノスタルジックカーショー (2010-08-14 08:51)
そう言えば全然意味も知らないし、深く考えた事がないですねぇ~
宗派や地域によっても違いはあるのでしょうが・・・
美山の実家では18日頃に『施餓鬼』と言うのがあって、お坊さんにお経をあげてもらってお盆が終わるようです。
それに昔はお盆のお供えを川に流してたのですが、今はダメになったし。
そろそろいろんな事を知っておかないとダメですね^^:
by guran (2010-08-14 08:54)
>BPノスタルジックカーショーさん、おはようございます。
核家族化と戦後(応仁の乱ではなく太平洋戦争)の教育のおかげで、ものすごく希薄になってきています。京都も観光的な行事になってきている。あと10年も経つとやっている人たちがお迎えされる側になるでしょうね。色んな行事にいっても熟年層ばかりだし。
意味をしっかり考え、やるものはしっかり受け継がないといけないな。
地方の人に「大文字焼き」といわれるのが辛いな。
by 京男 (2010-08-14 09:21)
>guranさん、おはようございます。
いまは、坊主だって死後の世界なんて信じていない人が多い。そんな人が職業として坊主をやっている。仏教は本来、生きた人間のためのものなのにね。
施餓鬼は大事なことだと思います。普通の家系でも100年も経てば無縁に近くなるしね。子供も少ないし。
だから先祖より無縁の霊に施してあげるという意識が大事かな。いまの日本にはそういう考えが希薄だもの。
by 京男 (2010-08-14 09:24)
おはようございます。
お盆は坊さんもスクーターで走り回ってられますな。
法事もそうですが、民間の慣習って辻褄があってるようで、合ってない・・・訳分からずにやってることがほとんどですね。(^_^ゞ
by 路渡カッパ (2010-08-14 10:59)
>路渡カッパさん、こんにちは。
坊主は生き仏さんたちに法を説けばいい。
先祖は自分の身体にDNAとしている。子供や孫は、先祖の最新バージョン。だから子供や孫の方が偉いかも。だから大切に接したらいい。そして自分の身体も大切に生きる。それだけでいいような感じがするんですよ。彼岸に行ったらお釈迦さんを探し出して、そういう風に言ってみようかな。「あんたとこの後世の人たちは、葬式坊主やってるけど、あんたさんの指示でっか?」とね。
by 京男 (2010-08-14 13:21)