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お精霊さん、いらっしゃ〜い♪ [社寺]

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もうお盆ですね。
京都のお盆では、先祖霊や新仏を家に帰ってきてもらいます。
特に亡くなって間もない霊の場合、迎えに行ってあげないと家これません。
先祖霊や新仏の霊のことをお精霊さん(おしょらいさん)といいます。
迎えに行く場所があります。

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東は、今日の記事の六道珍皇寺。
六道珍皇寺のあたりは、平安時代ぐらいから鳥辺野という風葬の場所だった。つまり昔から死体累々の場所。鳥辺野『鳥辺山心中(とりべやましんじゅう)』という新歌舞伎で名前がしられています。

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↑1.高野槙を買う

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西は、千本ゑんま堂引接寺。このお寺のある千本通は、葬送地の一つ、蓮台野へと向かう道であり、通りに沿って千本の卒塔婆(そとうば)が立ち並んでいたことから、いつしか「千本通 」と呼ばれるようになったという。観光のために卒塔婆を千本並べるのもnice!かも。

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↑2.本堂で先亡の法名(戒名)俗名を水卒塔に書いてもらう

他のお寺でもやっているかもしれませんが、京都の家庭はこの二軒のお寺へ行く場合が多い。
お精霊さんを迎えに行って、各家庭でお盆をします。

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↑3.迎え鐘を撞く(誰かに行列に並んでもらう必要があるな)



いまはまだいいけど、当家の当主として次世代のお盆行事のことを考えないといけないかな。いろいろなことをしなければいけない。

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↑4.水卒塔を線香で清める

1日〜7日ぐらいまでにお墓に行き、掃除をする。
もちろん仏壇もやけど。
7日〜10日にお精霊さんを迎えに行く。
京都市内は迎え火はしません。火事を怖がったんでしょうね。
先日の記事の六道珍皇寺か、西陣の千本ゑんま堂のどちらかに行って
お精霊さんを迎えに行く。

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↑5.地蔵尊宝前に高野槙で水卒塔で水をかけ、水卒塔はその場に収める

このことで京女と話していた。
京男「なんでお盆にお墓まいりをするんやろ?お墓の方は留守やろ」
京女「掃除だけしにいったハルのと違う」
京男「いや、お供えをして拝んだハル」
京女「そやねぇ」
京男「それと珍皇寺のシステムがようわからん」
京女「なにが?」
京男「珍皇寺にお精霊さんを迎えにいくんやろ。あの水塔婆がわからん。先祖の戒名と俗名を書いてもらうでしょ。迎え鐘を撞いてあの世からお精霊さんを呼ぶ訳や。そして水塔婆を線香で浄めて、高野槙で水回向をして置いて帰るのがわからんのよ。2セットつくってないでしょ。家で仏壇に飾る水塔婆は、珍皇寺のものをもって帰らないのがわからない」
京女「水塔婆は、おっさん(坊さんのこと)がもってきやはるのと違う?」
京男「あれって、お盆の時の臨時位牌というような位置づけなんだろうか。珍皇寺でもチャンと入霊作業をしていなかったように思う。ただ戒名を書いているだけだったし。本当はチャンとお精霊さんを水塔婆に入霊して法要しないと意味がないだろうな。16日にお盆が送り火で終わるけど、その時、お精霊さんを水塔婆から抜いて、送り火とともに帰ってもらう作業は誰がするんやろ。そこまで考えないと供養なんてできないかも。坊主も頼りないな。お布施をもらうならチャンと仕事をしないといけないね。お盆の時は忙しいから気の利いた法施もせえへんしね」

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●お精霊さん、接待メニュー
13日/おむかえだんご、お茶。昼は、こいものおちこといんげん豆のたいたん、ささげのおひたし(切りごま)、高野豆腐、奈良漬、ご飯

14日/朝、おはぎ(粒あん、きなこ)。昼は、おなすのおひたし(ごまあえ)ぜんまいとさつまいものたいたん、浅うりのお漬物、湯葉、ご飯。けんずい(間食、おやつ)は、ひやそうめん

15日/朝、白むしのおこわを蓮の葉につつんであげる。昼は、のっぺ、ふうさんと湯葉のたいたん、おかぼ(かぼちゃ)、奈良漬、ご飯。けんずいはスイカ。

16日/朝、アラメとお揚げさんのたいたん、ご飯、お茄子の漬物

こうやって書くと大変だな。
おっさん(坊さん)を呼ばないといけないしな。
自分でやればいいか。お料理はつくれるか。
でもやるかな・・・。
簡略にやればいいか。

過去の記事をご覧になりたい方はこちらからどうぞ↓
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タグ:京都 社寺
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コメント 10

すー

おはようございます

>このことで京女と話していた。
面白く、興味深く読みました。

この時期の坊さんはお経を読みながらも腰が浮いてるような感じですね。
早く次に行かなければと・・・・
by すー (2011-08-10 04:42) 

京男

>すーさん、おはようございます。
お盆の行事も原点に帰った方がいいかもしれません。
訳のわかない状態で継承したくないですからね。
お坊さんも本来のやくわりをしないといけませんね。商売でやってはいけないと思う。
by 京男 (2011-08-10 04:45) 

mayu

京男さん、おはようございます!

そして今年も法話CDありがとうございましたm(__)m
美山に帰る時の車中でguranさんお2人で聞きながら帰りますね♪
でも来年は、すー様も一緒に生で法話聴きに行きたいので誘って下さいませ。
メロンパンがほしいわけではありませんよ(爆)

もう、お精霊さんですね、京都ならではの風物ですよ。
石川とは違いますね^^
でも忙しくなりますね、今日あたりから。
お迎え料理は大丈夫じゃないですか!!

私も楽しみにしております♪
麻婆~オン・ザ・ライス~♪



by mayu (2011-08-10 06:02) 

guran

おはようございます!
お盆行事等々、両親がやってることを引き継がないといけないんですよね~
そんな事をあらためて思いました^^:
CDありがとうございました!
聞かせてもらいます♪
by guran (2011-08-10 06:22) 

京男

>mayuさん、おはようございます。
来年はご一緒しましょう。
里帰りの車中でお聞き下さい。
最初の方は仏壇前でね。
お盆行事は地方で違いますよね。一番いいのはお精霊さんの立場に立ってあげることでしょうね。
麻婆ね。(笑)楽しみにしています。
by 京男 (2011-08-10 07:14) 

京男

>guranさん、おはようございます。
ひょっとしてお盆行事を根本的に再構築しないといけないかもしれませんね。観光とか金儲けを排除して、お精霊さんの立場になって実行するのがいいでしょうね。もうすぐお精霊さんになるんだから。(笑)
by 京男 (2011-08-10 07:17) 

HAZUMI

こんばんは、
私は、京の七夕の文字に注目
北海道は、七夕のイベントは8月7日に行います。
by HAZUMI (2011-08-10 18:37) 

tasuchan

お精霊観光コース
ビジネスクラスお精霊さん
檀家お精霊さんコース
とか分けていただいてもいいような気がします。

ちゃんと檀家寺の宗派にのっとって取り仕切っていますので。

かくゆう私は宗派も違うし厳密には京都人でないので観光コースに行きたいと思います。


by tasuchan (2011-08-10 20:03) 

京男

>HAZUMIさん、こんばんは。
「京の七夕」というのを今日鴨川沿いでみました。
いまひとつ意図がよくわかりません。
七夕はいまぐらいの方が雨がすくないからいいかも。
北海道は、星がきれいでしょうね。
by 京男 (2011-08-10 21:45) 

京男

>tasuchanさん、こんばんは。
ゆくゆくはこういう行事は観光とビジネスになってしまうのかな。
もっとお精霊さんたちの立場でどうしたらいいのか、考えて行く方がいいかもしれませんね。
京都人でもお盆のこういった行事を実行する家庭はすくなくなてしまいそう。我が家もそうだし。次世代はどうなるのかな。
by 京男 (2011-08-10 21:48) 

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