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「風呂屋」と「湯屋」 [風景・和菓子]

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↑紅葉ばかりで、ちょっと飽きたので、本日は違う景色

銭湯のはじまりは、鎌倉時代だったそうです。
しかも、場所がお寺で番台は僧侶だった。
日本人は、お風呂が好きな民族。
現在でも平均30分、多い人は1時間以上湯船に浸かっている人がいるそうです。
そういえば、私の親戚なんか、風呂が好きで風呂で死んでいました。
友人でも2人ほど亡くなった。
お風呂の事故が結構多いので、気を付けましょう。
特に冬場は注意しましょう。

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↑永観堂「浴室」温室

われわれ同様の一般庶民がお風呂に入るようになったのは、江戸時代かららしい。
でも入浴施設の始まりは、仏教伝来と同時ぐらいだった。
僧侶が御仏に仕えるために身を清めるというような意味合いだったそうです。
それが鎌倉時代になり、お寺の浴堂を一般に開放していたらしい。
最初は、慈悲の精神で行われた。でも荘園制度が崩壊し年貢の徴収が難しくなると、現金が必要になり、沐浴料を徴収したらしい。これが銭湯の始まり。

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お風呂の用意が出来たことを知らすのが、なぜか法螺貝を吹いたらしい。するとそれを聞きつけた人々が続々と寺に来たのだそうです。

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室町時代になると民間の施設ができたらしい。
この入浴施設は、「風呂屋」と「湯屋」の二種類あった。
「風呂」というのが本日の写真のモノです。いまでいうサウナです。
「湯屋」は、いまのお風呂と形式、お湯を湯船にはり、人がそこに浸かるという形式。
この「風呂屋」も「湯屋」も上方が流行の発祥地だった。
それが江戸時代になり、江戸にも広がっていった。

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上方の金持ちは、家に風呂を作った。江戸は金持ちでも風呂屋に行ったそうです。
江戸は、空っ風が吹く空気の乾燥した町だった。だから金持ちと言えども火事を恐れていたのだそうです。
だから、江戸の風呂屋は、貴賤の差が関係なく湯船につかったそうです。これは面白いことですね。
もちろん、男女混浴という状態もあったそうです。
こんな国ってちょっと珍しいかも。

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↑千本玉寿軒「木守り」
木守り(きもり)/来年もよく実りますようにとお願いをするおまじないで、木のてっぺんに残しておくのです。天地自然のすべてのものに感謝。
また、何もかも私たち人間が奪い取って食べてしまうのではなくて、これから食べ物の少なくなる冬に、きっと苦労するに違いない野山の鳥たちに残しておいてやろうという心づかい。日本の社会は、本来このような精神がありました。昨今は、どうでしょう?金の為、自分の為、採り尽くすという卑しい精神の人や組織が多いのではないでしょうか。

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↑上用、白あん、アンポ柿

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コメント 8

すー

おはようございます
お風呂の歴史が興味深かったですね。
私はお風呂、いつも烏の行水と言われています。
by すー (2017-11-25 06:59) 

pochikun

お父さん、おはよう~。
銭湯ってそんな風に出来たものなのね~。
慈悲の精神も現実問題には勝てなかったか。。。笑
江戸の街でお風呂のあった家って一握りって
何かで読んだ記憶があるわ~。
貴賤関係なく湯船に浸かってる光景は面白かったでしょうね。
by pochikun (2017-11-25 07:36) 

京男

>すーさん、おはようございます。
日本人ってお風呂が好きですね。きれい好きなのかも。
ヨーロッパは、そういう習慣がないのに驚きます。
露天風呂とか憧れなんですが、さてとなるとゆっくりつかれないないのが残念。
by 京男 (2017-11-25 09:39) 

常盤万作

お風呂の元祖なような施設は奈良・東大寺に有ります。
現代も「お水取り」で使用していると記憶しています。
江戸時代に男女混浴だったのは日本人の倫理観が現在よりも高いステージだった証拠です。
お風呂には小石が置いてあり、あの石に生まれ変わりたいなんて馬鹿者は有名ですね。少し卑猥なコメントで失礼します。
by 常盤万作 (2017-11-25 09:42) 

京男

>pochikunさん、おはようございます。
お風呂では、身分や性別がないのが面白いことですね。
人間なんて本来、そんなものなのにね。
漢方のスチームサウナで寝そべっていたい。
岩盤浴でもいいけど。
by 京男 (2017-11-25 09:42) 

京男

>常盤万作さん、おはようございます。
昔の日本は、おおらかだったようですね。
宣教師がびっくりする記述もたくさんあります。
昔の湯屋は、いまと違って暗かったのと湯気でなにも見えなかったらしいです。でも痴漢行為をするやからはいたらしい。
混浴・・・眼鏡がないとなんにも見えません。面白くもなんともない。
by 京男 (2017-11-25 10:29) 

常盤万作

つづき
京男様、見えない事は幸いです。
溝板小町のお京ちゃんも憧れのアイドルでゐられます。
奈良の大仏と土佐ノ鯨が背比べをして・・・・曲尺と鯨尺なんて落語に有りますが、風呂屋の小石も意味不明になっているようです。
by 常盤万作 (2017-11-25 17:07) 

京男

>常盤万作さん、こんばんは。
昔のお風呂は小石だったそうですね。私はようわかりません。
京都の小さな家もお風呂がない家が多く、古い町内は銭湯がありました。最近は、それが急速に無くなっています。
この写真を観て、「オレ家もこんなお風呂だ」というコメントかなとおもいました。
by 京男 (2017-11-25 19:56) 

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