普茶料理・・・2 [食]
↑「和合物」の二皿目
昨日の続き。
普茶料理は、もう何回も経験しているけど、美しさと味のバリエーションに感心します。こうやってお皿を観ていると食物を使った曼荼羅にみえます。
一つ一つが神仏で全体というか宇宙を表現しているように思える。
各々が手を抜かずに仕上げられている。
素晴しいとしかいいようがない。
↑どう見ても椿の葉でしょ。食べてみると本物でした・・・。
↑これ鰻風。
↑確かにそういう食感と味。別に本物のうなぎでなかってもいいように思う。
できれば春夏秋冬の四回ぐらい体験してみたい。
きっと色合いが変化する。
ただこういう料理だけは、独りで食べるとは行かない。
今回は、私を含め5名だった。
ひょっとして4名だったらお皿が一つになり、より綺麗だったかも。
↑味付天麩羅、すべて下味が付いてあるのです。しかも微妙に味が違う。油もサラッとして油っこくない。このまま食べるのです。敷紙が特殊なのか、油がいいのか油染みがないのが素晴らしいと思いました。家なら油でベタベタになるものね。
食べる曼荼羅の世界。
食べる極楽浄土。
最初、物足りなく感じるのですが、お腹も満足するのです。
作る人の真剣みが料理を食べるとわかるのです。
これは、すごいことですよ。
最近、そういう本気モードの料理はなかなか出てこない。
↑餃子でしょ。
↑中は山芋
本場、中国では、ここまえはできないでしょう。
日本人が作るからこうなるように思う。
料理を通じ、サトリの世界を体験できる幸せ。
もし体験されたことがないなら、一度経験してみるといいですよ。
↑桜御飯
黄檗山萬福寺でも普茶料理が食べるそうです。
私は、門前の白雲庵しか行ったことがない。
いつか食べてみたいな。
↑お吸い物、このお吸い物だけは、びっくりするほどコクがあるのです。上記、油移りの件とともに改めて驚きました。すごい!
↑香の物
最近、この普茶料理や鉄鉢料理、月心寺の精進料理、湯豆腐なんかも好きですね。
月心寺は、人数が20人ぐらいいないとだめだろうな。
かと思えば、エスニックや肉も美味しくいただく。
今生では、アルコールアレルギーというのがあるから、普通のおっちゃんのように焼き鳥、炉端焼き、串カツ、立ち飲み・・・なんかと縁があまりない。
不思議な人生やね。
↑豆乳で作った杏仁豆腐
この普茶料理の動物製材料を使わないという制約で、これだけの料理を作るのは凄いと思う。
一つ一つの色や形がすごいでしょ。
身心が清まって元気になるように思う。
お客様もさぞや満足なさったことでしょう。
私は、食べるのに没頭できなかったのがちょっと残念。
写真に現れていますよね。私の心の状態が。リラックスしていないかも。
まだまだ、修行が足りませんね。
↑薄茶と御菓子
↑可愛いでしょ
これだけ食べると、お腹だけでなく、心も満福になれる。
「口福」とは、こういう状態なのかも。
お腹が膨れて、ボーッとするのでなく、シャキッとする。
そしてその状態が我々の奥深くに存在する霊というか魂も喜ばせる。
食べ物の力とは、本来そういうものなのかも・・・。
考えさせられました。
また、来ようっと。
↑2020年4月6日午前7時。ベランダ桜。昨日の強風で花弁が落ちてしまいました。京都の遅咲きの場所では、今週が見頃になっていくのかな?
↑京男の和菓子本が新装版になりました。初版を出版した2013年1月26日時の記事と新装版が出版した2018年1月19日の記事をご覧ください。
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2020-04-06 05:03
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コメント(2)
おはようございます
何とも素敵です。ほかに言葉が浮かびません。
>これだけ食べると、お腹だけでなく、心も満福になれる。
納得のコメントです(^_^)ニコニコ
by すー (2020-04-06 07:03)
>さーさん、おはようございます。
身心ともに満足する料理というのは珍しいと思います。
こういう世界があるのを知らない人も多いのでしょうね。
by 京男 (2020-04-06 07:10)