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夏は来ぬ [風景・和菓子]

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和名のウツギの名は「空木」の意味で、茎が中空であることからの命名であるとされる。花は卯月(旧暦4月)に咲くことから「卯(う)の花」とも呼ばれ、古くから初夏の風物詩とされており、清少納言の随筆『枕草子』には卯の花と同じく初夏の風物詩であるホトトギスの鳴き声を聞きに行った清少納言一行が卯の花の枝を折って車に飾って帰京する話がある。近代においても童謡『夏は来ぬ』で歌われるように初夏の風物詩とされている。

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↑紫野源水「うの花」

『夏は来ぬ』
卯の花の 匂う垣根に
時鳥(ほととぎす) 早も来鳴きて
忍音(しのびね)もらす 夏は来ぬ

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↑きんとん製、白小豆粒あん

しばらく、こういう歌を忘れておりました。
そういえば、ホトトギスの鳴く声はまだきいていないな。

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↑紫野源水「落し文」

初夏の山道、筒状に丸められた葉が落ちている事があります。
巻いた手紙の形に似ているので、「時鳥(ホトトギス)の落とし文」とか、「鶯(ウグイス)の落とし文」とよばれました。
実は、このことから「オトシブミ」と名付けられた昆虫が、
栗や桜、楢、樺などの広葉樹の葉を巻いて中に巣を作り、卵を産み付けているのです。
孵化した幼虫はこの葉を食べて育つので、
この巣のことを「落とし文の揺籃(ようらん・ゆりかご)」といいます。
その姿から小鳥の恋文まで想いを巡らせた先人の発想には、感心しますね。

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↑ 外郎製、白小豆こしあん入

最近、昔の風情を見聞きするのが少なくなりましたね。
ちょっと思い出し、使うのもいいことかも。

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コメント 2

すー

おはようございます
紫野源水「落し文」、センスの光るネーミングですよね(^_^)ニコニコ
by すー (2020-05-24 07:56) 

京男

>すーさん、おはようございます。
そういうセンスを持ち続けたいものですね。
by 京男 (2020-05-24 08:03) 

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