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天邪気 [社寺]

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この人たちは、御影堂正面左右2箇所の雨水受けを支えている「天邪鬼(あまのじゃく)」さんです。

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天邪鬼というのは、なんでしょう?
ウィキペディアから引用させていただきます。
仏教では人間の煩悩を表す象徴として、四天王や執金剛神に踏みつけられている悪鬼、また四天王の一である毘沙門天像の鎧の腹部にある鬼面とも称されるが、これは鬼面の鬼が中国の河伯(かはく)という水鬼に由来するものであり、同じく中国の水鬼である海若(かいじゃく)が「あまのじゃく」と訓読されるので、日本古来の天邪鬼と習合され、足下の鬼類をも指して言うようになった。

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日本古来の天邪鬼は、記紀にある天稚彦(アメノワカヒコ)や女神天探女(アメノサグメ)に由来する。天稚彦は葦原中国を平定するために天照大神によって遣わされたが、務めを忘れて大国主神の娘を妻として8年も経って戻らなかった。そこで次に雉名鳴女を使者として天稚彦の下へ遣わすが、天稚彦は仕えていた天探女から告げられて雉名鳴女を矢で射殺する。しかし、その矢が天から射返され、天稚彦自身も死んでしまう。

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天探女はその名が表すように、天の動きや未来、人の心などを探ることができるシャーマン的な存在とされており、この説話が後に、人の心を読み取って反対に悪戯をしかける小鬼へと変化していった。本来、天探女は悪者ではなかったが天稚彦に告げ口をしたということから、天の邪魔をする鬼、つまり天邪鬼となったと言われる。また、「天稚彦」は「天若彦」や「天若日子」とも書かれるため、仏教また中国由来の「海若」と習合されるようになったものと考えられている。

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考えてみれば、「縁の下の力持ち」という言葉も聞かなくなりました。見えないところで支えてくださる方への、敬いの心が見失われてきたということでしょうか。いや、そこまで深く物事を考えることのない、薄っぺらな生き方が広がっているのかもしれません。

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日本での解釈は上記のようなものです。
面白いですね。
この西本願寺の天邪鬼は、1636年(寛永13年)から、ずっと雨水受けを
支えているのですから、まさしく縁の下の力持ち。
すごいですね。

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そういえば最近「縁の下の力持ち」という言葉が見かけませんね。
目立たないけど、黙々と仕事をしている。
こういう存在が尊いと思います。
最近のわれわれはどうも自己主張し過ぎかも。
そのことが原因でトラブルを起こしているように思う。

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以前、西本願寺の伝道本部前の今月の言葉に
「私が 私であってよかった といえる あなたになれ」とあったのを思い出す。
京男は、ここの境内で「天邪鬼」が一番好きかも。
自分が天邪鬼だから?かな?

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タグ:京都 社寺
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コメント 4

すー

こんにちは
いいですよね、こうしたところで頑張っている姿が・・・
>京男は、ここの境内で「天邪鬼」が一番好きかも。
私も大きなお堂よりもこちらの方にひかれます!
by すー (2021-11-16 13:20) 

京男

>すーさん、こんばんは。
すーさんと同じですね。ヾ(^。^*))((^O^)v
by 京男 (2021-11-16 18:52) 

せつこ

今晩は~~
ここは京都人しか知らない場所ですね。
観光に行っても天邪鬼なんて見なかったわ!
天邪鬼って人目に付かない、へんな場所に居るのね。
by せつこ (2021-11-16 20:22) 

京男

>せつこさん、おはようございます。
大きな建物はすごいけど、それほど感心しません。私が天邪鬼だから?かな?
by 京男 (2021-11-17 06:20) 

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