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やっぱり納得してないかも [社寺]

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建仁寺塔頭霊源院『甘茶の庭「甘露庭」公開』写真の最後です。
この甘茶の花、額紫陽花の花と同じに見えます。
葉の形が違うらしい。
甘茶の葉は、額紫陽花に比べ小ぶりで細長いそうです。
そういわれても額紫陽花の葉をチャンと見ていないとわからない。

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甘茶は、ユキノシタ科の落葉低木落葉性の低木アジサイの変種。
額紫陽花は、 アジサイ科。
こういわれても納得できない。

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まあ、われわれが普通、こういう花を見かけた場合、ほとんど額紫陽花と考えていいのかも。
だからその当たりでこんな花を見かけても、お茶にして飲んではいけない。
なぜなら紫陽花なら毒性があるのでは?
でも、紫陽花のすべてに毒性があると確認されていない。
京都薬大の調査では、中国四川省産アジサイからは毒が検出されたのに対し、京都産のアジサイからは毒が検出されませんでした。
だから「品種や個体によって毒の有無や成分、含有量が違うのではないか」というのが現時点での話。

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紫陽花の毒性とは、「青酸配糖体」という植物由来の有毒成分と、「抗マラリア成分」、「嘔吐性アルカロイド」です。
「青酸配糖体」は他にアジサイを調査した方々の報告によって確認され、「抗マラリア成分」や「嘔吐性アルカロイド」は、常山アジサイという山野草含に含まれていと報告をされています。
毒を含んだアジサイの葉っぱや茎、花を食べた場合の中毒の症状は、嘔吐や痙攣、めまい、顔面の紅潮、歩行のふらつき、呼吸麻痺、昏睡などが挙げられます。

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2008年に茨城県の飲食店の料理に添えられていたアジサイの葉を食べた客10人のうち8人が、食後30分ほどで吐き気やめまい、嘔吐などの中毒症状を訴えました。
同年、大阪の居酒屋でだし巻き卵の下に敷かれていた葉を食べた客が、40分ほど経った後に嘔吐や顔面の紅潮といった中毒症状を起こしています。
2009年に花祭りでアマチャを飲んだ保育園の園児119人のうち28人が30分〜1時間のうちに嘔吐の症状を訴えたほか、2010年には同じく花祭りでアマチャを飲んだ小学生99人のうち45人もの児童が気分を悪くし10〜30分後に嘔吐した事例があります。

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まあ、小さな子供たちには、甘茶は与えない方が無難なのかも。
最近の子供は、いろいろなアレルギーを持っている場合があるので注意が必要なんでしょう。
いまの子供は、昔と違い、甘い物なんか捨てるほど周囲にありますからね。
でも上記のように「抗マラリア成分」「嘔吐性アルカロイド」という成分は、うまくすると薬になる可能性もあるのかも。

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いずれにしても甘茶を毎日ガブガブ飲まないだろうから、心配はないでしょう。
植物というのは、不思議なものですね。
どうも私の場合、植物や鳥の種類に詳しくない。
違う分野はやたら詳しいのに・・・・。

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