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シィィ〜ッ! [和菓子]

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↑このお地蔵さん、シャッターがしまっている

本来なら京都市内の観光はオフシーズンなんですが、最近観光客が多いですね。
しかも外人客が。
地元の人間としては、なにがそんなに魅力的なのかよくわからない。
京都の人間は、京都の観光地に近づきませんからね。

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京都に生まれ育った人間にとっては、有名観光地に行くのがなんとなく恥ずかしい。
テレビで京都特集なんかをやっている。
グルメ情報なんてのもありますよね。
観ていて自分が行く店が出なかったらホッとする。

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↑これぐらい離れたら浴衣外人観光客も気にならない。

お店もああいうのに出ると大変なんです。
電話は鳴る、客がたくさん来る・・・それはいいことなのですが、結果、地元の常連客が来なくなる。地元の常連情報で「あそこテレビにでやはってから、おかしゅうならはった。おかみさんがえろうえらそうにならはって・・・」なんて言われたら、噂が京都中に拡がります。古くて狭い街は怖い。どこでどう繋がっているかわからない。
他府県から京都市内に進出したお店は、そのあたりがわからない。
でも結局一過性の人気で、撤退を強いられる。
いまの「映え」系のお店は、よほど実力がないと必ずそうなるのです。
「一過性の流行」「一発芸的」なお店は続かない。
古い街は想像以上に難しい。
これが東京なら人口が多いから3年は持ちます。
効くところによると飲食業の場合、3年で設備投資を回収、5年でお店を閉じ、新しいお店にリニューアル。スタッフを全員解雇し、新しく流行りそうな料理にする。
そのやり方で京都に進出するとうまくいかない。人口が少ないからです。
進出する方も京都市内について入念な調査をあまりしないのかも。「京都ブランド」に目がくらんでいる。

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↑こういう所では、大声おしゃべり観光客が問題になるのでしょうね。

例えば、御池通の地下街「ゼスト御池」ができた時、京都の人間はどう言っていたかご存知ないでしょ。
大体、あんなところに地下鉄を開通されるというセンスが悪い!市役所の所に駅を作って・・・と考えたのね。
「どんぐりころころ」という童謡があるでしょ。
「♪どんぐりころころ どんぐりこ おいけにはまってさあたいへん・・・♪」と言っていた。「おいけにはまってさあさいへん」ですよ。
怖い話でしょ。

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↑このあたりもそうです。

あの地下鉄、洛西から五条通の地下を通り、六地蔵まで開通していたら、状況が変わっていたのにね。東大路五条駅を大きくし、大きなエレベーターで清水寺の門前まであがれたら、いまのような交通停滞が緩和されていたのに。もっとも大きな反対に遭うでしょうけど。

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↑紫野源水「なでしこ」

京阪電車は、昔、川端通がある地上を走っていた。
五条通の混雑は、京阪電車の影響だといわれていた。
地下を走るようになり、川端通ができた。
でも混雑は解消されていない。
道路は同じで車が増えているのですから。
四条通を幅を狭めて歩道を広げました。
あれも混雑に拍車をかけている。
あのままで地下街を整備したらよかったのに・・・。
バカなことをしましたね。

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↑ここの半錦玉羹冷やさなくても上品な甘さだった。さすが源水。

リーダーは、目先だけで判断してはいけないのです。
特に京都市のような街は、50〜100年単位で考えないといけません。
失われた多くの無形の文化は、回復できないでしょう。
社寺も遊山に重点を置きすぎると衰退するように思う。
まあ、こうやって言うのは簡単ですけど。

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↑半錦玉羹

なんかいらんこといい状態でした。
すんまへんなぁ・・・。

和菓子

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