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首振地蔵? [社寺]

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今回、清水寺境内を歩いていて、このお地蔵さんが一番綺麗に感じられた。
清水寺境内にお地蔵さんが多いのにお気づきですか?
これらのお地蔵さんたちは、明治3年1月3日(1870年2月3日)に出された詔書「大教宣布」などの政策を拡大解釈し暴走した民衆をきっかけに引き起こされた、仏教施設の破壊、いわゆる廃仏毀釈の時、京都市内にあったお地蔵さんが壊された。
その時、大西良慶和尚が集められるだけのお地蔵さんを清水寺で保護?したものらしい。そうでないお地蔵さんは、市電の敷石になったりしたらしい。

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↑清水寺善光寺堂

廃仏毀釈って明治だけでなく、安土桃山時代では、小西行長などキリシタン大名が支配した地域で、神社・仏閣などが焼き払われたりした。
また、江戸時代後期にも起こったらしい。
時代の変化がそんな形で現れたのでしょうね。

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さて、清水寺善光寺堂が、清水寺仁王門の左前にあります。
ここの本尊は、如意輪観音。そういえば昨年の春、4月17日大阪府河内長野市にある観心寺に行きましたね。今年も17日と18日だ。

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清水寺善光寺堂の向かって右にあるのが首振地蔵。
こんな話があります。
江戸時代の中ごろ、祇園の街に花を添える芸妓たち。
芸妓さんには、一緒にお座敷に上がる「太鼓持ち」という男の人がいます。
芸妓さんを盛り上げてコミカルな芝居などをしてくれる人の事。
その太鼓持ちの一人に鳥羽八という人がいました。
この太鼓持ち、芸妓さんにお客となるだんな方をとっても親身になって世話してくれていました。
とてもお人よしで、誰かが「お金がない」と言えば、お金を貸してあげる人。
結果、鳥羽八さん自身が借金で首が回らなり、悲しいことに自殺なさったのです。
鳥羽八さんをしのんで供養のために善光寺堂に奉納。
それで、首が360度回るのです。
首を回しながら願掛けをすると願いが叶うというのです。
江戸時代から人がたくさんきたらしい。
最後は、首がすり減ってしまった。
そのオリジナルは、奥に安置してある。
現在のものは二代目なんだそうです。

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↑清水寺門前のお土産屋さんがある参道

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実は、このお地蔵さん、お地蔵さんでないのです。頭の上に丁髷がある。
「首の回る太鼓持ちの像」となっているのだそうです。
前掛けを脱がすとわかるらしい。
ということは、借金でも首が回るということか。(笑)
面白い話ですね。

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↑三年坂

写真は、清水寺門前の土産物屋さんの通り。
すごいでしょ。昼前なのにこの人通り。
風通しがよく、新型コロナの心配はなさそうです。
市民や旅行客のみなさん、安心してお参りしてください。

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↑2020年4月4日午前8時。ベランダ桜。かなり若葉が出て来ている。でもまだこれだけ咲いています。

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タグ:社寺 京都
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