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井戸と鬼門 [風景]

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先日、枝垂れ桜を見に行く時に祐井(さちのい)の前を通った。
京都御苑には、「三名水」という井戸がある。
「懸井(あがたい)」「祐井(さちのい)」「染殿井(そめどのい)」です。
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すべての井戸は現役ではないそうです。
井戸って使わないと枯れてきますからなね。
しかも、使うとなると大腸菌の量が・・・などといわれます。
井戸の水を使うと水道代は無料ですよね。
でも下水料という名目でとられます。
京都市の地下には、琵琶湖と同じぐらいの地下水があるそうです。
なぜ、使わなくなったのかな・・・。
父母の西陣の実家では、井戸があり、それを日常に使っていた。
なぜ、琵琶湖の水を使うようになったのかな・・・いずれ調べてみようっと。

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↑ここは、貞子みたいなものはでてこないでしょうね。

「祐井(さちのい)」の話にもどります。
この井戸だけ鉄柵で囲んであり、柵越しにしかみられません。
明治天皇誕生地でこの「祐井」で産湯をつかったからなんだそうです。

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↑猿が辻

次は、京都御苑の鬼門。
「鬼門」なんてご存知ですか?
鬼がやって来る方角なんです。
もともとは中国でいわれてきた考え方。
でも現代の日本でも考え方が生きて居る。

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↑十二支は、おなじみの「子・丑・寅・卯・辰・巳・午・未・申・酉・戌・亥」の12個の記号です。初めは月の記号として使われていましたが、やがて年や日、時間、方位にも割り当てられるようになり、正午・午前・午後といった言葉も生まれました。

家を建てる時、鬼門対応はしていると思います。
していないと災いを招くことになる。
まあ、ユングのいうところの集合的無意識の世界かもしれません。

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方角的には、「北東(艮=うしとら:丑と寅の間)」。鬼が出入りする方角です。
京都御苑は、こうやってわざと凹になっていて、鬼門対応になっています。
しかも、木彫りの猿が御幣を持って鎮座している。

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鬼門の方角にあたるため、築地塀を内側に切り込んで角を取り払う
「鬼門封じ」が施してある。これは平安時代では最先端の防衛システムなのである。

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↑猿さんがいます。わかりますか?

さらに屋根裏には木彫りの猿(申)が鎮座する。御幣(ごへい)を手に持ち、頭に烏帽子(えぼし)をかぶっている。
そして、ここの延長線上には、比叡山延暦寺があります。それで京都市内の鬼からの警護をしています。

「鬼」ってなんでしょう?
頭に角を生やして、虎革の褌、マッチョなオッサンというイメージ。
方角の図を見ると東北は、「丑(うし・牛)」と「寅(とら)」が鬼門の方向になります。だから牛の角と寅の褌が「鬼」の象徴となります。
それに対抗するために「申(さる・猿)」が守ります。
桃太郎の話で、桃太郎の「桃」が鬼に対抗する。だから桃の木でつくった弓矢で対抗する。またお供が猿・雉・犬で退治に行く。
なら鬼のお供は、牛・寅・兔なんやろか・・・。兔はちょっと違うか。でもバニーガール風の鬼がいてもいいかもね。ラムちゃんみたいな感じかな?ならかわいいじゃん。

最近、京都市内は、こういう風水的なモノが壊れてしまいました。
で、現在京都市内は、鬼や妖怪変化、ゾンビ、猪八戒、沙悟浄、浴衣女、売れない落語家風・・・の妖怪変幻が闊歩しています。
怖いことです。

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タグ:京都 風景
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コメント 6

pochikun

お父さん、おはよう。
今朝は荒れたお天気ね。 これで桜も散ってしまうわね。
今の家って鬼門とか考えて建ててるかしら??
時々怪しい建築途中の家を見かけるわよ。
60坪位の土地は大概半分に割って2軒建ててるから
狭くて間取り的に厳しい場合もあるんでしょうけど。。。
折角の名水の井戸、使わないなんて勿体ないわね。
by pochikun (2017-04-11 08:04) 

常盤万作

京男様おはようございます。
家は分家なので、父は40年ほど前に墓を買いました。団地式の墓です。
お坊さんが来て、御祓い(?)をしましたが「この墓の方角が悪い。家の者が病気になる墓だ」こう言い放ちました。
家族は鳩首会議を行い、お坊さんに相談すると「方角を変えればよい。祈願して差し上げる」
後日、墓の方角を90度変える祈祷(有料)をしてもらいました。
めでたし、めでたし。
by 常盤万作 (2017-04-11 08:14) 

京男

>pochikunさん、おはようございます。
最近、鬼門なんていわないのかな?確かに古代中国の考え方ですからね。でも商業施設の場合は、考えます。土地の履歴もね。未処理の墓地や井戸、下水の上に建物を建てると辛いことになります。京都市内で何をやっても上手くいかないお店ってあります。だから慎重にやらないといけません。家でも玄関が鬼門なんていえもあります。おかぐら(1階が駐車場になっている物件)も大抵うまくいきません。
でも安物の拝み屋の世話になるのも、もっと困ったことになっていきます。難しいね。
御所の井戸、綺麗に開発して市民に開放してやればいいのに。私なら1.5キロぐらい掘って温泉をだすな・・・。巨大な温泉施設にして市民に開放します。
by 京男 (2017-04-11 09:02) 

京男

>常盤万作さん、おはようございます。
家の方角なんてのはあるけど、お墓にもありますか。下手な方角に立てると死人が生き返るとか・・・・。
木の側で根がお墓の中に入り込み、骨を突き破っていたことがあります。施主が原因不明の神経痛でした。まあ、たまたまかもしれませんけど。その坊さんにそこまで実力があるのかな・・・・。もしなにかあったらその坊さんの首を180度曲げてあげらばいいかも。
by 京男 (2017-04-11 09:08) 

常盤万作

つづき
初めから嘘と解っていますから、気になりません。
死んだ母が異常に気にする人で、祈祷させただけです。
金をドブに捨てたような事で、汚い坊主の首など触りたくもありません。
家中に在った護符はデザインの良いのだけ残し、全て燃えるゴミで出しました。
神も仏も悪魔にも縁のない「人の住む家」です。
by 常盤万作 (2017-04-11 22:23) 

京男

>常盤万作さん、こんばんは。
常盤万作さんに関してはそれでOKだと思います。
「天上天下唯我独尊(てんじょうてんげ・ゆいがどくそん)」これはお釈迦さんがこの世に生まれた時に言ったとされる言葉。
天上——この天上に人間を支配するような神はいません
天下——この地上においても人間を堕落したり人間を誘惑したりする悪魔はいません
唯我——ただ私一人(いちにん)がここに存在しております
独尊——尊というのは、他のものに頼るのではなくて、私が私の心に向かって解決して行かなければいけない私一人がおります
このことをいまだに理解していない後世の仏教がなさけない。

by 京男 (2017-04-11 22:56) 

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