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ベンショ [京ことば]

京都市内でも新型肺炎感染者が出ました。
風評の問題があるのか具体的なデータがない。
とりあえずあまり人の多い場所には行かないことかな。
困るのは、高齢で持病持ちの父が薬を求めて病院に行きたがるのが問題。
どうしても必要な薬でなく、痒み止めの塗り薬がなくなったから・・・なんていうのが困ります。皮膚が乾燥しているのだから、あまりベタベタしないオイルやワセリンで十分効果あると言ってもなかなか理解しない。皮膚科に行って・・・と言います。
不用意に病院に行くのは、この時期避けたいというのがわからない。マスクだってしませんからね。
風邪とインフルエンザ、それと今回の新型肺炎と区別がついていない。「葛根湯」で治すと言ったのには、苦笑しました。
SNSで「新型肺炎には、生姜と葛根湯が有効」なんて言ったら噂になりそう・・・。

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地上波の放送で、高齢者に正確な対処方を教えて欲しいものです。なんかわかったようなわからないような内容が多すぎます。ニュースだってそうだ。
父親と話していて、接触感染は、ウイルスに感染した人と抱き合ったりしなければ大丈夫と思っていた。とんでもない間違いだと指摘した。地下鉄やバスのつり革や手摺り、食べ放題のトング、使用して拭きもらした部分、座席なんかも危ないことになる。神経質すぎるのもいけないと思うけど、高齢者や持病のある人はできるだけ、外出は避けて欲しい。病院だって危ないですよね。病院や医者で薬をもらうのが好きな年代層は問題です。頑固で言ってもきかない場合が多い。「オレは、ワタシは大丈夫。戦争中の状況に耐えて来たんだから」と訳のわからないことを言うのです。

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さて、タイトルの「ベンショ」です。
先日、新型肺炎のニュースを見ながら、京女と話していた。
その時、私が「こんな時は、ベンショやね」と両手の親指と人差し指で輪つくり鎖道にしていいました。
京女は、ギリギリ理解した。

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調べるとどうやら京ことばのようなんです。
だから、このタイトルを見た他府県の人はわからないかも。

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「ベンショ」は、子供の遊びだった。
ベンショの意味は、「不浄者」という意味。
「あんたベンショヤし、もう遊ばントコ」というような使い方をします。
子供仲間の遊びで、体の一部に触れてベンショというと、触れられた子供に不浄が移ったことになるので、その子供は他の子供に不浄を移すために追いかける。
そんな遊びをしたものです。

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↑「ベンショ」と言いながら、左右の指でこういう形をつくる。これで結界になる。

その不浄状態を防ぐ必殺技があったかも。両手の親指と人差し指でO(オー)の形を作り、鎖状にするのです。独りO−リングテスト状態ですね。
それで結界が作れる。いまになるとそれひょっとして有効かもと思います。まあ、一部の人だけにでしょうけど。

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↑北野天満宮の牛さんも「撫でられるのは嬉しいけど・・・」と言っていた。

今回の新型ウイルスには、手洗いとアルコール消毒が有効らしい。私は、アルコールアレルギーなので使えません。クロルヘキシジンなんてそうそう置いていません。困ったものです。
アルコール消毒・・・あれもテーブルを拭くと塗料が剥げて汚くなります。あれも困ったものですね。

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↑東寺の贔屓君もちょっと困っているかも。

今回の新型肺炎騒動、いつまで続くノでしょう?
爆発的に広がらないように願いたいものです。
危ないと思ったら指で「ベンショ」を作りましょう!

京都市内の社寺で「撫でもの」がある所も対処に苦慮している。
鈴緒だってそうですよね。接触感染のリスクがある。
いちいち消毒なんてものねぇ・・・。神仏の対応できないのかも。
「困った困ったこまどり姉妹」ですね。

和菓子

和菓子

  • 作者: 中村肇
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2018/01/22
  • メディア: 単行本


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オとサン [京ことば]

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自分自身でも思うけど、京都のことばってなよなよした印象がある。
女性ならまだしも男性でもみょうになよっとして聞こえる。
代表的なのが「オとサン」です。
接頭敬語の「オ」と接尾敬語の「サン」が多いことでしょう。

「サン」にも二つの種類がある。
御所的な「サン」。例えば「皇后サン」のような使い方。
一般の町で用いられる「サン」もある。自然崇拝的にも使われる。太陽を「おひーサン」「にちりんサン」、月を「おつきサン」、神仏を「まんまんサン」、愛宕山から吹く風を「あたごサン」、比叡山から吹く風を「ひえーサン」のように用いる。
庶民的な用い方として、赤ん坊のことを「ややサン」、女中(死語かも)のことを「おなごしサン」、僧侶のことを「おっサン」、托鉢僧「おーサン」、大丸百貨店「だいまるさん」

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食べ物も多い。
「オまめサン(豆)」「オいもサン(芋・焼き芋)」「オたまサン(卵)」「あめサン(飴)」「オいなりサン(稲荷寿司」「ふーサン(麩)」「オあげサン(油揚げ)」「オかき(かき餅)」「オしたじ(醤油)」「オしょい(醤油)」「オかしん(菓子)」「オまん(饅頭)」「オぶ(お茶)」
「うんこサン(大便)」でも小便は低く見ているのか「オしっこサン」とは言わない。

食べ物以外では
「オこた(炬燵)」「オよーじ(便所)」「オいえ(居間)」

挨拶
「オはようーサンどす(おはようございます)」
事始めの時に「オことーサンどす」

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↑フーサン。このフーサン実は焼きたてなんです。焼きたてのフーサンなんて食べたことないでしょ。それもこのまま何も付けずにね。結構、香ばしくて美味しいのです。味も焼きたての方がしみやすい。因みに鯉用のものは、密度が濃く、水につけてもバラバラになり難くなっています。味は同じかな。
京男は、小さい時、すき焼きで食べられるものがフーサンだけだった。母方の実家に行くと小さな池があり、鯉に餌をやっていた。その餌がふーさんだった。鯉にやりながら「ボクは鯉と一緒やなぁ・・・」と思っておりました。いま思うと、フーサンは、お肉や野菜のエッセンスを吸う偉い存在と気づきました。お腹も膨れるし。小さい時は、自分の偏食が故にいつも空腹状態だった。あれはなんだったのか。
前生で山で修行していた行者かなにかだったのかも。
鯉の餌で思い出した。半兵衛麩でむしやしないを食べさせてくれる。よく麸饅頭を買いに行ってたんです。あそこでむしやしないを食べるお客さんは、大抵オバハンが多い。それも群れてくる。服装が派手な感じの人が多い。そこで私が京女に「さくが半兵衛麩さんは麩専門店やね。錦鯉みたいな体型と色合いのオバハンがゾロゾロでてきよる※」これは、京女にうけました。
※最後の「ヨル」というのが卑語法というやつです。京都人同士の会話でよくでてくる。

それから畳語(同じ単語を繰り返す)表現も多い。
例/「アツアツなってきたなぁ」「キツキツ言うなぁ」「サムサムなった」「秋刀魚がタコタコなった」「ヨイヨイする(子供に散歩に行こうと言う時)」「ポンポンが痛いんか?(お腹が痛いの?)」

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きっとまだまだあると思います。
自分達で気付いていないけど、他府県から見ると変な表現をしている場合があります。
喋っている内に、この人は京都のお人やなぁとわかります。
こうやって他府県の人間とくべつしているかも。
元京の台所錦市場で観光客を装って父親と試食しまくっても、会話をしていると京都人とバレテしまうんですわ。
イントネーションも違うしね。最近、京都の子供でも教育影響で変なイントネーションの子供が多くなってきました。
テレビで同じようなイントネーションを聞くととても気持悪い。

こんなことを書き出したらきりがないかも。

和菓子

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  • 作者: 中村 肇
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2013/01/26
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言葉 [京ことば]

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↑三条大橋の西南でボーッと三条大橋を見ていた。フト東山の上を見ると月があった。その下の雲が龍みたいに見えました。面白いのでカメラを出し撮影。3カット撮る間に雲がなくなった。

最近できるだけ電話で用事を済まそうとする傾向があります。
買い物もネット通販が多い。
自分が求めているものが京都でなかなか手に入らないというのもある。
通販でも先方に電話をかけて確認することも多い。
電話って面白いですね。
電話の応対だけで相手の会社の状態がわかる。
ちゃんと応対するかで、次回も買うか決めているようです。

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↑夕方の三条大橋

電話で話していて、フト気が付くと京都人だと自分で思う。
しゃべりかたが京都人なんです。
きっと相手の方は優しそうに聞こえると思います。
京都市内の男性の特徴かも。
テレビなんかで京都の人が喋っているとやっぱり同じなんです。
女性で京都風の話し方は、あまりわからないかも。
でもある一定以上の年齢の男性の話し方にそう感じる。
なぜだろう・・・。
微妙に良い回りやイントネーションが違うんですよ。
学生の時、大阪に住んでいた時はそうも感じなかったけど、京都に帰ると同じように話している。
具体的な用例は浮かばないけど。

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↑上の写真と1分も違わない時に撮った写真。不思議なズレ方をしていた。時間が重なっている感じが面白い。

柔らかいしゃべり方なんです。
でも柔らかいのかというとそうでもない。
結構辛辣なことを言っている。
でも口調は優しいのです。
そして微妙に見え隠れするイケズな雰囲気。
このイケズな感じは、他府県の人にはわからないと思う。
自分でいややなぁ〜と思うけど、どうしようもない。
めったにないことですが、怒る場合があります。
自分でも怖いと思う時がありますね。
口調はあくまで柔らかいのですよ。
京都人にはご注意ください。

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おいもさん [京ことば]

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京都市内は、まだ蒸し暑い。
夜にクーラーをつけて寝ている。
どうなっているんや!
もう10月中旬やし。
さすがにセミは鳴かなくなった。
もう二、三日したら涼しくなるらしい。
でもまた暑くなるのかも。
もぉー!

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そろそろ、おいもさんが美味しくなってきた。
母親に週に一度、焼き芋を持って行く。
この焼き芋を毎日少し食べていると調子がよくなります。
ちなみに京都市内で焼きいもを買う場合、専門のお店で買います。
お店で買う方が安心なんです。
しかも電話で取り置きしてもらえるというのもあります。
京男の場合は、取り置きして置いてもらって、タクシーでお店に行き、受け取りってそのままタクシーで実家や女房の実家に行きます。
焼き芋か蒸し芋かは、芋の種類によって違います。
写真の芋は、蒸し芋に向く品種らしい。

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きれいな切り口でしょ。
冷めたら冷蔵庫で保管して、天ぷらやおかいさんにします。

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京都では、「お○○さん」という表現をよく使います。
どちらかというと女性的な表現ね。
以下はに例を書いておきます。
発音の仕方が微妙で京都以外の人が言うと京都人じゃないとわかります。
そうやって京都人は、他府県の人を見分けている。
テレビを見ているとアナウンサーが変なイントネーションで関西弁や京都語を話す時がありますね。
そういう時、京都人は密かに笑うのです。
「他所のお人はしかたおへんなぁ〜」と。
陰湿でしょ。(笑)

おかいさん→粥
おまめさん→豆(煮豆の場合が多いかな)
おいもさん→さつま芋
おあげさん→油揚げ
おいなりさん→いなり寿司、伏見稲荷を指す場合もある
うんこさん→良い色形で出た大便
だいまるさん→大丸百貨店、他の百貨店は呼び捨て
おてらさん→僧侶個人よりお寺というニアンスが強いかな
おっさん→香典が高い僧侶
おきょうさん→近所の住職
おひぃさん→太陽
おほっさん→星
おひなさん→雛人形

なんとなく雰囲気わかりますよね。

和菓子

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バージョンアップした「京の油照り」 [京ことば]

「京の油照り」というのがある。
風がなく、薄日がじりじりと照りつけて、じっとしていても汗のにじみでるような天気という意味で使われる。
この薄日よりカンカン照りだからもっとバージョンアップした感じかな。
例えていうなら三条川原で石川五右衛門が釜ゆで、油で煮られた感じかな。
同じように「京の底冷え」と対の言葉もある。
おそらく日本で一番暑い部類の街だろう。
数少ない夏の家族旅行で沖縄に行ったことがある。
真夏の沖縄ということで、熱さに対して身構えていた。
でも飛行機から降りるとそんなに暑くなかった。
沖縄は、直射日光はすごいけど、日陰は案外涼しい。
しかも日が落ちると浜風が吹いて結構快適だった。

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しかし京都市内はそうはいきません。
日が落ちても風も吹かない。
しかも湿度がある。
アスファルトのお陰で蓄熱効果もあり、夜中も暑い。
もう力なく笑うしかない。

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京都に住めれば日本全国どこに住んでも快適かもしれませんよ。
でも京都人は、京都が好きなんです。
きっと京都人はマゾ集団なのかもね。
京都に生まれると他府県に引っ越す確立が低いそうです。
きっと京都人はエエカッコシーが多いから、「京都人」ということにささやかなプライドを持っているのかも。

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それにしても今年の熱さはすごい。
冬は、ヒートアイランド現象で小さい時に感じた「底冷え」は無くなりましたね。
昔は寒かったですよ。
暖房なんて火鉢と掘りごたつしかなかった。
アルミサッシなんてのもないし、隙間風が入り放題。
もっとも今みたいに機密性が高い住宅なら、練炭火鉢や掘りごたつはきわめて危険だっただろうな。
小さい時よく、掘りごたつの中に入って遊んでいましたからね。
掘りごたつなのに湯を沸かすために、ヤカンがかけてありました。
一回足に大やけどをしました。
歩いて学校にいけないぐらいでした。
級友が迎えにきてくれて、背負って連れていってくれたっけ。

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暑い所にでていると、無意識にヨーガの「シターリ」という呼吸法をしてしまいます。
舌を丸めて息を吸う呼吸法です。たったこれだけで身体冷やしてくれます。
舌を丸めて外にちょっと出すから人前では・・・かな。
やってみてください。

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