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続・ちりめん山椒をつくってみよう!(ちりめんの巻) [食]

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昨日の続きです。
いよいよ、ちりめんじゃこを炊きます。
そういえば、大学の時、関東出身者に「ちりめんじゃこ」と言ったら通じなかった。
「シラス干しのこと?」という答えだった。
そのとき、人生ではじめて「鼻白(はなじろ)む」という体験をしたな。
「シラス干し山椒」では、意味はわかるけど、なんとなく安っぽく感じるのは私だけかな。
最近、ちりめんじゃこも高くなってきた。
安いのは遠いところからきているし・・・。

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◎用意するもの
・じゃこ……200g
ちりめんは、できるだけ小さく大きさが揃って、固いものがよい。
ベストは、「赤はら」というおなかに赤い子をもっていて、色が黒い目のものがよい。
なぜ小さくかというと炊いていく内に段々大きくなってくるからである。
この間、煮て放っておいたら、ごまめ(田作り)になっていた!(これはウソです)
じゃこの大きなちりめん山椒は、不細工やもんね。
・実山椒……大さじ8〜10杯(これは好み)
・酒……大さじ4杯
・醤油……濃口大さじ4杯、薄口醤油大さじ4杯
・みりん……小さじ4杯

◎ちりめんじゃこの下処理
ちりめんをイカキ(ざる)にあけて、沸騰したお湯をそそぐ、
箸でちりめんをざっくりほぐすようにして、汚れなどを落とす。
この作業を二回程度する。

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◎炊く
今年は、テフロン加工したフライパンを使う。
フライパンにちりめんを入れ、お湯をそそぐ。
量は、ちりめんの半分ぐらい浸かる程度。

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そこにお酒を入れて、中火で沸騰させる。
ざっくり混ぜながら、ちりめんにお湯を含ませるように炊く。
この炊く作業の時、ちりめんを潰さないようにやさしく混ぜること。
仕上がりが煮崩れてきたなくなるので注意。
この作業は、醤油をしみ込みやすくするためと
ちりめんの仕上がりが柔らかくしっとりするという二つの意味があります。
※濃い味で固いのが好きな人は、お湯を少なくしてさっと炊くのがいいでしょう。
※後の作業のお醤油も濃口のみで作るという方法もあります。
※今年はこの時点でほんの少しお砂糖(三温糖)をいれました。
 甘味というより味に奥行きが少しほしかったからなんです。

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水分が底にたまるかたまらないかぐらいまでになったら、弱火にして。醤油を入れる。
全体をまぜながら炊いて行く。
これから先は焦げ付かないように注意。
醤油を加えてしばらくしてから、みりんを入れる。
※注/みりんは醤油の後に入れること。
みりんが先になると仕上がりがべたっとしてしまうのでご注意ください。

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◎山椒を入れる
全体に水分がなくなってきたら、実山椒を入れる。
水分が鍋の底にたまらなくなるまで炊く。
焦げ付かないように注意。
保存性を重要視したい人は、水分が全く染み出さないぐらいまで炊く。
しっとりとしたものがいいという人は、多少水分があってもいい。

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◎乾かす
炊き上がったら、大きなイカキ(ざる)にあけて、時々まぜながら、
直射日光のあたらない風通しのよい場所で乾燥させる。
炊き上がりは、水分が出るので下に何か敷き、水分を受けること。
2、3時間も干すと、ちょうどいい具合に水分が抜け、色もそれらしい色になってくる。

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◎これで完成♪
食べてみるとしっとりとした感じがとても美味しい。
味は、どこの店と似ているかな……。
写真を見るとわかりますが、ちりめんじゃこがちょっと大きくなっている。
できるだけ小さいちりめんじゃこを探すのがコツやね。
ちりめんってものすごく値段の差がある。
安いのは100g300円から高いのは2000円ぐらいまである。
生で食べるのは色白で柔らかいのがいいけど、炊く時は色黒ででもいい。
色黒の方が値段がやすいかな……。
産地によっても違うみたい。
最近、とおいとおい所からやってきたはるみたいやね。

実山椒が旬の時に作ってみてはどうでしょう。
実山椒のお掃除以外はとても簡単。
炊いている時の匂いがお店風になるのがうれしいし。
味も自分好みに調整できて、遠慮せずにいっぱい食べられるしね。

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コメント 18

すー

おはようございます。

そう最近ちりめんじゃこが高くなりましたね。 確かに安いのは遠くから来ているのでしょうね。
しかし、こんなことまでするのは、やはり京男さんは不思議な方ですね。
でもいいな、こんなことまもできる、いろいろなことも知っている(^o^)
by すー (2009-05-19 05:08) 

京男

>すーさん、おはようございます。
日常に食べていたじゃこがそう簡単に買えなくなってきている。
白くするのに漂白剤まで使い、防腐剤まで使う。どうなっているんでしょうね。
これ昼間ひとりでつくったんですよ。考えられないでしょ。
実際この通りつくるとこうなるのがお知らせしたかった。高いちりめん山椒をお店で買うことないもの。この山椒はつくっておくと便利なんです。
by 京男 (2009-05-19 05:23) 

さっちゃん

おはようございます。
とても美味しそうな出来上がり。
早速いただきます。
でもこんなにじょうずには、なかなか出来ないでしょうね。
レパートリーの広さに驚いています。
by さっちゃん (2009-05-19 05:50) 

京男

>さっちゃんさん、おはようございます。
専門店で売っているのとかわらないでしょ。
そんなに難しくないです。もともとは各々の家でつくっていたおばんざいなんですから。
守備範囲が広いかもしれませんね。器用貧乏というヤツです。(笑)
by 京男 (2009-05-19 06:47) 

ぎーこ

このお色が何とも京都らしい出来上がりですね。
ふっくらとおいしそうです。
私が作ったらカピカピになりそうです・・・
by ぎーこ (2009-05-19 08:19) 

京男

>ぎーこさん、おはようございます。
この色は、「しののめ」風かもしれませんね。濃く仕上げれば「はれま」風になるかも。山椒の雰囲気は、「水徳」風。
自在につくれますね。
美味しいですよ。砂糖の隠し味がよく効いております。

by 京男 (2009-05-19 08:24) 

ゴーパ1号

確かに、こちらは「しらす干し」ですね^^;

山椒の実が青々していて見た目もきれい^^


by ゴーパ1号 (2009-05-19 09:52) 

pomme

おはようございます。
続きありがとうございます。
これはコピーして保存します。
山椒とおジャコを調達できた暁には
必ず作ります・・・今、心で誓いました。
なぜなら、なかなか美味しいのに
巡り合わないからです。

先日、京都に行った折、鮎料理のお店
岡本さんで買ったのは美味しかったです。
ちなみにお料理は頂きませんでした。
愛宕念仏寺へ行く途中でした。
by pomme (2009-05-19 09:58) 

京男

>ゴーパ1号さん、こんにちは。
そうでしょ。「しらす干し」は、魚の大きさが大きく半乾き状態と思っているんです。ちりめんじゃこの場合は、小さくて乾燥しているイメージがあるんです。
山椒の実の緑の色が好き、もちろんしびれる感じもね。辛いとか痺れるのが好きという危ない嗜好。麻婆豆腐が好きなのに通じます。
食べたくなってきた。
by 京男 (2009-05-19 10:02) 

京男

>pommeさん、おはようございます。
この通りやればかならずつくれます。
山椒は、炊いておくと一年中楽しめます。魚の煮物とかお味噌汁に入れるとか、もちろん昆布を炊くのにもいれます。万能調味料に近い。
炊くときに、能登のイシリやイシルをいれると快感を感じる美味しさになりますよ。これもメモしておいてください。
じゃこの調達が一番の問題ですね。デパ地下にはあるけど、100グラムが2000円ぐらいするとちょっとね。
おっしゃるお店のは食べたことがないな。数年前、京都の専門店のちりめん山椒を食べ比べたことがあるんです。仕事ででしたが。(どんな仕事やと思われるでしょ)
by 京男 (2009-05-19 10:09) 

いるちゃん

こんにちは~
それにしても京男さんって、不思議な人ですね~
和菓子、お寺、植物、料理と、いろんな事を よう知ったはる・・・・・
友達と私の間では、「和菓子関係の人?」ってことになってるんだけど・・・

美味しそうな「ちりめん山椒」
ちりめん山椒を食べる仕事って?????また、わからんように なってきた~

これ、「京男風ちりめん山椒」で、売ったら?
売れそうな気がします~私は、買いますよ~
by いるちゃん (2009-05-19 12:15) 

京男

>いるちゃんさん、こんにちは。
やっと晴れてきましたね。
まだまだ専門分野は多いですよ。ブログ的にはでてこないですが。
和菓子関係か・・・全然違います。
和菓子関係ならここまでできないだろうな。
自分が美しいと思ったのだけチョイスするなんてことが。

不思議な仕事でしょ。
このちりめん山椒は十分売れると思います。
自分でつくる包子とかリンゴのタルトが食べたいな。
餃子は最近、子供に教えたからつくってくれます。
自分でつくるのがちょっと邪魔臭い。
カレーなんかでも専門店ができますね。
やる気はないですが。

by 京男 (2009-05-19 15:48) 

jyugemu

とても美味しそうですね。
色々なことをなさる京男さん素敵です。

私は、京都に行くといつも錦市場「千波」のちりめん山椒を買います。
by jyugemu (2009-05-19 19:14) 

魔女子

ちりめん山椒ってお家で作れるんですねー!
つやつやでとってもおいしそう!!
白いごはんいっぱい食べたい♪
by 魔女子 (2009-05-19 19:33) 

京男

>jyugemuさん、こんばんは。
こうやって説明するとつくれそうに思えるでしょ。
実際簡単なんです。
錦市場の「千波」ですか。買ったことがあります。
by 京男 (2009-05-19 19:56) 

京男

>魔女子さん、こんばんは。
とっても簡単につくれますよ。お掃除だけが手間ですが。
いっぱい食べれるのがいいですよ。自分でつくると。
完成品は結構お高いですから。
by 京男 (2009-05-19 19:57) 

せつこ

そうですね、こちらは「しらす」と言います。
今年は海流が変わったのか不漁だったそうです。
シラスを干すので 「シラス干し」 と言ってます。
山椒の実なりましたから、作ってみます。
温かご飯に、美味しそうですね。

by せつこ (2009-05-20 21:16) 

京男

>せつこさん、こんばんは。
そうでしょ。ちりめんじゃこがわからないでしょ。
シラス干しというのは、こちらでちょっと大きめでウエットな感じのものをいうかも。
ちりめん山椒、ぜひつくってみてください。お掃除が大変ですが。
by 京男 (2009-05-20 22:02) 

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